ページの先頭 直接本文へ
ホーム(J)    >    木工に関するもの    =    ▲ 前       ▼ 次   

ブログデスク スケルトンデスクシリーズ

木の仕事展IN東海2013では、新しくブログデスク、ブログスツールというものを制作して出展しました。 これまでも、自分の中ではスケルトンシリーズと勝手に名付けて、主にデスクなどを作ってきたのですが、 大げさに言うと、それの現時点のひとつの到達点というところでしょうか。 スケルトンシリーズをあえて定義付けすれば、

ブログデスク ブログデスク

今回は、靭性の強いチェリー材を使い部材自体を細く構成しています。天板の厚みは15ミリ、脚部は4本の脚のみ27ミリとして、あとは21か24ミリ、細かい棚受けは15、ウォールナットの桟は9ミリです。

ブログデスク脚部

ブログデスク天板

そもそもこうした作り方を思い立ったのは、それまで普通に箱物と呼ばれるキャビネットや水屋などを框組みといわれる手法で作って来ました。部材を刻んで、基本構造や部材の寸法に間違いがないか仮組み・仮置きをしてみます。その姿が意外に心惹かれるというかある種、別の潔いような美しさがあります。同じような感慨は、普請場を通る時にも持つことがあります。いわゆる在来木造工法で、土台、柱や梁、棟木や垂木で組み上がった姿にはほれぼれします。ところが、今は耐震の問題もあってそうした軸組の家でもたいていはパネルを張り巡らした大壁と云われる工法で仕上げられます。すると、とたんに家というより、平面的で無機質なノッペリした住宅になってしまいます。

前にも書きましたが、同じようなガッカリ感はメーカー製およびそれをまねた一部の若手木工家の無垢の木の家具にも見られます。はぎ板ビスケットいも着け工法と私は呼んでいます。それにスライド丁番、スライドレールを使った開き戸や抽斗をつけたメーカー家具はプレハブの住宅と発想は同じでひたすら規格化、効率化を図り、技術とか技能の熟練といったものを排除したところで成り立っているように思えます。

それらに対するアンチテーゼというと、いささか大げさですが、構造的な部分をそのジョイント(組み手・仕口)を含めてあえて視覚化したような仕事をしばらくはやってみようと思っています。それが露悪的なおぞましいもの、組み手自慢のようないやらしいものになるかは、こちらの心がけ次第という気もしています。今回の展示会では、ペアで作ったスツールの方に成約をいただきました。それも花台として使うとのことで、椅子としては見てもってませんでした。

ブログスツール

ブログデスク

ブログスツール


▲ ページの先頭へ・(L)

XHTML1.0検証済 CSS検証済 Another HTML-lintで検証済

ホーム(J)    >    木工に関するもの    =    ▲ 前       ▼ 次   
roktal@d6.dion.ne.jp